入れ歯は何のため?
入れ歯は、歯の欠けた部分を補う、一般的で比較的安価な治療方法です。歯の欠損を放置しておくと、かむ力が残った歯に分散し、過度なダメージを与えることがあります。その力は、残った歯の本数が少なければ、より強くなるのが道理です。健康な歯を守るための「入れ歯」という発想を、ぜひ、取り入れてみてください。
お口に合わない入れ歯は、健康を阻害する?
「痛くて食事ができない」「しゃべり方がおかしくなった」「すぐにずれてしまう」。あなたの入れ歯にこんな症状はありませんか? もし、お心当たりがあるようなら要注意です。合わない入れ歯を使い続けていると、身体に悪い影響が出てきます。
例えば、食べ物がうまくかめないと、消化吸収能力が低下してくるでしょう。また、顎のバランスが崩れることで、頭痛や胃痛、肩こり、腰痛などが現れます。それだけではありません。口の周りの筋肉の動きが不自然になるため、顔の表情が変わったり、歯ぐきが炎症を起こしたりするのです。入れ歯を選ぶときは、慎重に行いましょう。
決して、インターネットの情報だけで選ばないでください
入れ歯選びのポイントは、床の厚さ、歯への留め方、素材の柔らかさ、見た目の自然さなどさまざまにあります。患者さんの生活スタイルや食事、あるいはお手入れにどれくらい注意を払えるかなどによって、医師と相談しながら決めていきましょう。
実際の諸事情に配慮せず、インターネットの情報だけで判断してしまうのは、大変危険な行為といえます。参考までに素材一覧を載せておきますが、ここで説明している事柄は、一般的な情報に過ぎません。
入れ歯素材一覧
- 金属床の入れ歯
プラスチック床に比べ、食べ物の温度がよりダイレクトに伝わります。白金・チタン・コバルトクロムなどの中から、ご希望に合わせて選んでいきましょう。 - コンフォートデンチャー
全体に生体用シリコンを使った、柔らかくて痛みの少ない入れ歯です。
入れ歯の痛みについて
入れ歯が長期使用によってゆがんできたり、お口の形が年齢と共に変わってきたりすることで、痛みを生じさせることがあります。当院では、まず応急処置で痛みを取り去ってから、新規作製か修理かを決めていきます。安心してご相談ください。
入れ歯で噛むとどうしても痛くて噛めない方には、コンフォートを推奨しています。
コンフォートという、入れ歯の上側に貼る特殊な柔らかい材料により、歯茎が守られて痛くありません。
入れ歯ができるまでの期間
一般的には半月くらいの期間が必要です。以下に流れを説明しておきます。
1. お口の型取り |
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2. 仮の入れ歯でかみ合わせの確認 |
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3. 微調整 |
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4. 本番・完成 |
他の治療との比較
インプラント
人工の歯を顎の骨に埋め込む治療方法です。入れ歯に比べて高額なのと、一定の施術リスクが生じます。
ブリッジ
隣接した歯と歯の間に「橋」をかけるような欠損補てつの方法です。ブリッジの留め具をはめるため、健康な歯の一部を削る場合があります。